3776(みななろ)「ラブレター」 稀代の「音の演出家」と、金の卵のような「天才少女」が作り上げた、音のドラマ
私が音楽に目覚めてから何年になるだろう?小学生以来だから30年以上は経っている。そんなおっさんは、並みの音楽では満足しない。良く言えば耳が肥えている。別の言い方をすれば感覚が麻痺している。
そんなおっさんが、目から涙を流しながら、身体は踊りながら、イメージを想像させながら、頭の中では拍数を数えながら、聴ける音楽がある。「下半身モヤモヤ、みぞおちワクワク、頭クラクラ」*1というやつだ。
それが、3776(みななろ)のミニアルバム「ラブレター」だ。
ロックに目覚めてから、ソウル、ジャズ、ワールドミュージックと色々な音楽を求めて旅をして来たが、とうとうこんな所まで来てしまったかという感慨を持つと同時に、そんな音楽が、シカゴでもなくミナスでもなくアフリカでもなく、日本の富士宮からやって来たことに改めて驚く。素晴らしい作品だ。
今年の8/23、富士宮での3776定期公演で初披露された、「井出ちよの」のソロプロジェクトとしてのSeason #3(シーズン・スリー)。以来ライブで披露されてきた、5曲が収録されている。
ライブを重ねるごとに、歌い方も振り付けもこなれて発展してきた。その集大成がこのCD(OTOTOYの配信も同じ内容)に収められている。
ライブで聴き慣れた曲が、レコーディング作品ならではの、緻密なアレンジやミックス、コーラスワークにより別の角度からの姿を見せてくれる。今までのライブを楽しんできた方も、これからライブを観る方も、ライブとCDをそれぞれ楽しむことができる。
このCDを初めて聴く方に注意事項がある。
1曲目の「温暖湿潤山ガール」から5曲目の「時空ラブレター〜アフター大噴火の世界の君へ〜」までを聴きながら、収録曲に共通するコンセプトが何かを考えてみて欲しい。答えは11曲目の「答え合わせ」のトラックに収められている。
もし答えが分からなければ、答え合わせをする前に、もう一度通しで聴くのも良いだろう。
最後の答え合わせをした後、この文章にも納得していただけると思う。
かつて、Princeは「最近の音楽には謎がない」と言った。
3776(みななろ)の音楽は謎だらけだ。
【入手方法】
・OTOTOY(オトトイ)のインターネット配信
特集ページ: http://ototoy.jp/feature/20141229001/
CD音質。ブックレットはPDFで付いてきますが、CDの場合は歌詞がちよのちゃんの手書き文字になっています。
3776の「温暖湿潤山ガール」を2014/12/29から2015/01/11までフリーダウンロード!
・通販(ナチュラルメイク)
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