少女時代のニュー・アルバム"I GOT A BOY"は○○だ。
2013年1月1日に発表された少女時代のニュー・アルバム"I GOT A BOY"はアルバムとして、少女時代の最高傑作であり(曲単位でみると今までも素晴らしい曲がいろいろありましたが)、早くも今年のベストアルバムと言える傑作です。
そこで、「少女時代のニュー・アルバム"I GOT A BOY"は○○だ。」で大喜利してみました(笑)。
その1:少女時代のニュー・アルバム"I GOT A BOY"は「プログレ」だ。
プログレとは、プレグレッシブ・ロックのことです。
Girls' Generation / I GOT A BOY
初めてフルで曲を聴いた時に、組曲的に目まぐるしく曲調が展開することから思いつきました。また、外見的には、Hip-hop風の衣装やダンスですが、音の方はあまり黒っぽさを感じません。ワイルドであってもどこか上品で高級な感じがして、少女時代らしさが貫かれています。
ブラック・ミュージックとの距離感という意味では次の曲を聴き比べていただくと分かり易いでしょう。
Girls' Generation / Dancing Queen
原曲
Duffy / Mercy
念のために書いておきますが、これは原作者の許可を得て正式に改作したものです。歌詞だけ変えてバックのアレンジはほとんど同じですが、Duffyの方は完全にソウル・ミュージックです。
一方、少女時代の方はあまり黒さを感じません。歌詞もDuffyの方は「慈悲を請う」(begging you for mercy)で、ソウルやゴスペルの世界ですが、少女時代は"Dancing Queen"で、PVも60年代のアメリカのオールディーズのような世界です。
これはどちらが良いとか悪いとかの話ではなく、それぞれに違うという意味です。
個人的にはテヨン推しで確かに歌は上手いのですが、太った黒人のおばちゃんのように歌うには無理があります。それでもいいのです。少女時代は少女時代ですから、美しくて可愛いくて品があるという個性は十分表現されています。
そういう非黒人音楽的で、かつ実験的な音楽性からもプログレと表現したわけです。
その2:少女時代のニュー・アルバム"I GOT A BOY"は、サージェントペッパーズだ。
サージェントペッパーズとは、ビートルズのアルバム"Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band"の事です。
史上最高のロック・アルバムやビートルズの最高傑作として、サージェントペッパーズは挙げられますが、本当にそう思います?少なくともビートルズ初心者やロック初心者に勧められるアルバムではないと思います。分かり易いキャッチーさが少ないですから。
そういう意味で、"I GOT A BOY"も分かり易いキャッチーさは抑えられています。しかし、甘味が抑えられている分、繰り返し聴けるアルバムだと思います。
それから、サージェントペッパーズはコンセプトアルバムとしてあげられることがありますが(本当にそうなのかは議論の余地がありますが)、アルバムの統一感という意味では今までの少女時代のアルバムにはなかったレベルに達していると思います。
今までのアルバムではどうしても初期の頃のイメージを残した曲が含まれていたりしましたが、今回はそんなことはありません。上記の冒頭2曲以外も渋くて良い曲が最後まで詰まっています。
その3:少女時代は、コーラス・バンドだ。
大喜利の型を少し変えました。
最近までの少女時代の曲はどうしてもエレクトロ色が強いため気が付きにくかったのですが、今回のアルバムではコーラスが美しさが際立っているように感じました。(初期はそれがもっと顕著だったらしい)
そのコーラスもゴスペルのような黒っぽい感じではなく、Queenに近いものを感じました。
このあたりもその1と関連して、はやり黒っぽさが少ない要素となっています。
Queen / Killer Queen
私が、去年2012年にK-POPに再びはまった要因には、一時期のエレクトロ一色の風潮から変化があり、韓国風R&Bを感じる曲がたくさん出てきて、それに個人的に魅力を感じたという事がありました。
少女時代がカムバックするにあたり、R&B色を強まるシーンとは少し距離を置いて、かつこのようなクオリティの高いアルバムを出してきたということは、少女時代の別格さを見せつけた感じがします。
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