3776(みななろ)の新作CDレビュー:アイドルという自由、アイドルという不自由(3)

さらに続いて3776(みななろ)の新作CDの収録曲を紹介していく。

「序曲」(NAMA-0006)

1. 序曲
驚異の完成度を誇る3776のCDだが、この曲だけはライブでの強烈なインパクトを越えることは難しいようだ。振り付けというより、寸劇かミュージカルのようなステージアクションと、楽曲の目まぐるしい展開が合わさって初めて完成される世界だと思える。歌詞の内容は相変わらず凝っている。「ここはまだまだ序曲」というフレーズは、3776のことだと思いたい。


2. みにきて!
ダブ風のギターが印象的。The Police "Walking On The Moon"を思い出した。この曲の振り付けが私は大好きで、この振り付けをしたのは誰ですかと質問したら、石田さんだったので驚いた。何気ない歌詞に思えてこの曲も深い。


3. さよなら小学生
3776の曲にはXTCを感じる事が多いのだが、この曲は特にXTC色が強い。触ると切れそうな程に鋭いキターのカッティングが印象的な曲だが、CD版は、ちよのちゃんの小悪魔的な魅力が強調された作りになっている。間奏の変拍子かつポリリズムのフレーズは、前作「私の世界遺産」の1曲目「mi-na-na-Rock2」と同じアイデア。ステージ入りのSEなどにも使われていた。こちらが先に出来ていたのかもしれない。


4. 〜みななろ劇場〜『私は世界遺産
何と全編芝居。前半のセリフには毒があるし、繋ぎのアイデアも面白い。スネークマンショーもそうだがこういうものは1回聞いて内容を知ってしまったら、それでおしまいだが、中盤から後半のセリフにも何か思い当たるものが出てくるかもしれない。


5. 序曲[Instrumental]
6. みにきて![Instrumental]
7. さよなら小学生[Instrumental]
インストも堪能させていただいています。


さてどうやってまとめようか。