ファンクとディスコとGiorgio Moroder
ディスコ・ミュージックとファンク・ミュージックの違いは、前者がファンクをベースにしならがも、シンセやリズムボックを導入つつ、音的に白くしてディスコ(場所)で踊ることに特化した音楽であると思ってました。Giorgio Moroderといえば、そのディスコ・ミュージックの創始者みたいな存在で、ファンクの商業的においしい部分だけを利用して、ある意味ファンクを堕落させたような人という印象を持ってました。
ところが、最近ひょんなことから、Giorgio MoroderのソロアルバムがPerfumeの音に似ているという話*1を知りまして、さっそく確かめてみました。
かっこいいじゃないか!Perfumeというよりエレクトロ化後のcapsule、またそのネタ元のひとつのDaft Punkにも似てる。ボコーダーのところをAuto-TuneやHarmony Engineに置き換えて、他のハードシンセをソフトシンセに置き換えたらそのまま今のエレクトロとして通用しそうです。
特筆すべきは、リズムがかなりファンキーなこと。今のエレクトロに対する個人的な不満は、リズム的な面白さが無いこと。数か月前にAira Mitsukiの「Plastic」にはまりながらふと思ったのは、「これはハード・ロックじゃないか?」ということ。極論すれば、エレキギターのディストーションをデジタルシンセで歪ませているものに置き換えただけといえます。中田ヤスタカも、エレクトロとはリズムのことではないとのことを「サウンド&レコーディング・マガジン」で語ってましたね。
ファンキーさ喪失への道筋をつけた人自身は、その当時まだまだファンキーだったというわけです。このあたりの黒人音楽の肉体性とか、ファンキーやグルーブとは何かとか、機械的なビートとの関係などは、非常に奥の深い問いなのですが、今の私には手に余る問題なので、今のところはこれまで。
というわけで、最近よく聴いているのがこのアルバム。
- アーティスト: Giorgio Moroder
- 出版社/メーカー: Repertoire
- 発売日: 2001/07/30
- メディア: CD
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Giorgio Moroderのシャツにあしらわれているシンセのパネルは特定の製品のものじゃないと思いますが、初音ミクの左腕にDX7があしらわれていることを思い出しますよね?